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2010年12月14日 (火)

プレッシャーの持つ意味

ここに来てスポーツ選手の若年化が目覚ましく映るのは単なる偶然でもないだろう。

年々そのような傾向は見えて来ていたが、
今年ほどその現象が顕著な年もなかったかもしれない。

フィギュアスケートの村上佳菜子は16歳、
ゴルフの遼君こと石川遼は19歳、
サッカーのドイツ・ブンデスリーガ・ドルトムントの香川真司は21歳、
女子陸上・短距離の福島千里は22歳、
女子体操の田中理恵も22歳、
そして、野球の斎藤佑樹と田中将大は22歳だ。

みんなこぞって平成生まれである。
来年以降もどんどんと若いアスリートが台頭してくるに違いないが、
彼等に共通するものは、ただひとつ、「プレーを楽しむ姿」である。
イコールそこに生まれて来るであろう『プレッシャー』を「楽しむ姿」でもあるのだ。
『プレッシャー』を受ける喜びを『光栄』に感じて、
それといい関係を築いて行こうとしているように見えてならない。だから、実力通りいや実力以上の結果をもたらしてくれる事もしばしばである。
さらにいえば、彼等のコメントには悲壮感もなければ奢りもてらいもない。
そこにあるのは、自分の力を信じる決意だけなのである。
だから、誰のどのコメントにも好感が持てるし、
気持ちがよく、爽やかな気分を生んでくれる。

しかしそこには、
人間離れをしたような「何か不思議な感覚」を感じる事もしばしばあるのはなぜだろうか?

彼等平成生まれの、親達はといえば、多くがバブル世代である。
モノも溢れ、情報も溢れ、自分の好きなモノを選択出来た世代。
とともに、個性的な自我を主張することによる「いじめ」や「なかまはずれ」を嫌う余りに、
みんなと一緒であることを好んだ世代。「とりあえず」のことばを喜んで使った世代。
みんなと同じ事をしてみんなと同じようにして来たからこそ生まれる
「自我」
そして
「自分の位置」
「客観性」
そんな世代が産んだ子供が、平成一桁世代であるのだ。
「ゆとり教育」という時代で学んだ世代は、自分の中の自分の可能性を早くから見つけ出して、将来の自分の生きるレールを早くから引き始めたのかもしれない。
そしてそこには「戦う」という決意よりも、「楽しむ」という決意を携えていたのだろう。
誰の力も借りずに自分の力で生きる為に。

しかし、彼等のように一芸に秀でた優秀なアスリート達と同世代の、一般的な生き方をして来た、大学四年生や、高校三年生の今年の就職は異常なまでに厳しく過酷なのである。
もはや彼等就職難民の世代は、『プレッシャー』の概念を遥かに超えてしまっている所に追いやられている。
この正反対の現実を一言で語る事は容易ではない。
この大きく異なる人生を形作ってしまった要因はどこにあるのだろうか?

『プレッシャー』を受けない世代と『プレッシャー』の意味が違ってしまった世代は、同世代である事には違いない。バブルな時代は所詮バブルだったんだと知っている親が、はじけてしまったポストバブルの世の中から学んだ事は果たして何だったんだろうか?
今という構造的な『不況』な時代が、バブルがはじけた後遺症を依然と残している事は否めない事実でもあるのだから決して無関係ではないと思うのだ。

成功を遂げているアスリート達は、幼い時から他人と違う生き方を自分で何となく模索していたのだろうか?それともその親達がそれを誘導していたのだろうか?
みんなと同じ事をしていたんじゃバブルではない時代を生き抜く事は出来ないという事をさりげなく教示していたのだろうか?

皆揃って烏龍茶を飲み、ボディコンファッションで身繕いをして、皆で聖子ちゃんカットをして、女子大生が街を闊歩していた時代、ブランド品で着飾って、朝まで街が煌めいていた時代、誰もがいつまでもこんな時代が続くと信じて疑わない時代、そんなバブリーな時を駆け抜けた世代の親達を持つ平成世代は、一番の受難の世代になってしまった。

『プレッシャー』を考える時、
それがない世代が存在する事こそが、異常で恐るべき事なのかもしれない。
人間の自我は他者の存在によってこそ育まれ確立して行く事がごく当たり前の摂理であり、そこには他者との戦いと調和の繰り返しの歴史があり、自分以外の物を意識する『プレッシャー』が必ず横たわっていてしかるべきなのだと思う。
傷みや喜びなどあらゆる感情が起こってこそ、
情感豊かな人間性が育って行くのだから。

『プレッシャー』のないアスリート達も、
『プレッシャー』の持てない未就職の学生達も、
健全な『プレッシャー』を感じる環境が必要だと考える事は、あながち間違っていない事だとは思うのだが…。

この件はまたゆっくり考えてみようとも思っている。

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コメント

昨日はお世話になり、ご馳走様でした。
いろいろなお話もでき楽しかったです、ありがとうございました。
約束どうりブログも発見したので、これからちょくちょく拝見させていただきます^^
それでは、失礼します。

投稿: つねさん | 2010年12月17日 (金) 01時23分

ブログ早速見てくれてありがとう!
つねさんの会社の社長さんも、ドラゴンズファンという
ことで、大変嬉しかったです。
僕たちが何故ドラゴンズに魅入られているかを、知るためにも時々このブログ覗いて下さいね!
よろしくです!!

投稿: 近藤浩章 | 2010年12月17日 (金) 15時05分

こんばんわ

続き、楽しみにしていますね(^^)

投稿: 川口久美子 | 2010年12月18日 (土) 20時06分

川口さん、いつも覗いてくれてありがとう!
今年も色々ありましたが、残り十日、心して
頑張ります。
素敵なクリスマス、そしてエネルギーに満ちた
新年を迎えて下さいね!

投稿: 近藤浩章 | 2010年12月21日 (火) 16時21分

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