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2011年10月26日 (水)

野球には神様が、神宮には魔物が……

昨日のヤクルト×広島戦で、
今年度の全てのプロ野球公式戦が終了した。

さあ、いよいよ今週末からクライマックスシリーズが始まり
日本シリーズへと究極のポストシーズンが繰り広げられて行く。

怪我人続出で満身創痍のヤクルトは、昨夜も広島のマエケンこと前田健太投手に
あわやノーヒットノーランという汚名をきせられる所だった。
消化試合の最終戦での大記録など、かつて聞いたことはなかった。
九回一死まではマエケンに完璧に抑え込まれていた。
解説をしていた若松も高木も
「これはいかん」
とヤクルト打線のあまりの精彩のなさを嘆いていた。
あと二人になったヤクルトは、代打・藤本を起用、
この藤本は今年は殆どが二軍暮らしで
昨日怪我した川端に代わって一軍に上がって来たばかりだった。
こんな時に限って…の胸騒ぎが、
なんと二球目のカーブを流し打ち、レフト線にちょこんとツーベースを放ったのだった。
マエケンはがっくり、ヤクルトベンチは大騒ぎ、広島ファンは「空気を読め!」といった、
ため息まじりの怒号やら歓声が神宮の森を一瞬にして包み込んだ。

その後は書くまでもなく、あっという間にマエケンは連打を喰らい、
逆転サヨナラ負けを喫してしまうのだった。
「天国から地獄へ」とはまさにこういうことをいうのだろう。

かくしてヤクルトは不名誉な記録を作ることなく、
最終戦をサヨナラ勝ちで終えたのである。
併せて今年を区切りに引退を決めた、
かつてのV戦士の石井弘寿投手の引退試合にも花を添えることができたのだった。

この神宮球場には『魔物』が棲んでいる、といわれて久しい。
まさに昨夜の神宮も『魔物』とやらにひと暴れされたようである。
今年のヤクルトはその『魔物』にいいようにもて遊ばれたような気がしてならない。
先日のブログにも記したように、
ヤクルト主力選手の八月のとあるヒーローインタビューでの

『ある発言』

に、野球の神様が「待った!」を掛けたことがあった。

8月の神宮は、ヤクルトが首位をひた走り
ドラマチックで神懸かり的な勝ち試合も多かった。
2位から4位のチームは連日星の潰し合いを繰り広げていて、
首位ヤクルトのしっぽを捕まえる気配さえなく、多くのファンや評論家は
このまま今年はヤクルトが10年経りのリーグ優勝を果たしてしまうのでは
といった雰囲気になっていたことは事実だった。
『魔物』は日夜顔を出し、ヤクルト選手の手助けをしていたのだった。
逆転勝ちやサヨナラ勝ちも多く
「負ける気がしねえ!」
とヤクルト選手が思うのも仕方がなかったかもしれない。
しかし、シーズンの消化は、まだ100試合足らずで、あと50試合近く残していたのだ。
それなのに、ヤクルトの看板選手の青木宣親は、
自らの放ったサヨナラ内野安打でお立ち台に立ち、
上気したこれ以上ない赤ら顔でどこかのアンチャン風に
「神宮暑いっすねえ!ホント、いやあ、めちゃくちゃ暑いっすよ。
僕たちは日本一しか考えてませんから、これからもドンドン勝って行きます…」
と宣ったのだ。
この青木ともあろう主力選手の
軽すぎる『発言』には、すこぶる違和感を覚えたのだ。
おそらく『野球の神様』も…。
なぜかといえば、まだ沢山の残り試合もあるし、このヤクルトというチームはクライマックスシリーズには一度しか出ていない、ましては1stシリーズで敗退したチームであって、
優勝経験者は宮本慎也ただひとりなのだから、
「日本一発言はあまりにも早いんと違うんかい?青木くん!」と思ったのだ。

かくして神宮の『魔物』は、この青木という若きチームリーダーを翻弄し、
平常心を失わせる悪戯に手を染めてしまったのだった。
『魔物』はこの後も悪戯の限りを尽くして行くのだ。
若手で純情な選手の多いこのチームに、
『魔物』は、「勘違い」という「落とし穴」を用意し、
常軌を逸する程に『優勝』という錯覚を植え付け、
「負ける気がしねえ幻想」を「洗脳」していったのだ。

そして9月に入り、10月という決戦の時に向けて、
「怪我人」「病人」を次々と生んで行くのだった。
他チームからは考えられない「リタイア選手続出」の事態が、
ヤクルトだけに起こって行ったのだ。
多くの評論家達も、「呪われているとしか思えない」などと言うまでに至っていた。
『魔物』が暴れて『神様』が裁く、
といった『試練』が最後までヤクルトというチームには施されて行ったのだ。

青木の勘違い発言のみならず、
実はあの人格者『宮本慎也』にも、『魔物』の悪戯は実行されたのだった。
9月に入って、日替わりの2位チームがジリジリと迫り来る頃、
敵地・広島に『魔物』は現れたのだ。
リードされて敗色濃厚の終盤、宮本の同点スリーランがレフトスタンドに突き刺さった。
一塁ベースを回った所で、何と宮本は『ガッツポーズ』の拳を天に突き上げたのだ。
その日のプロ野球ニュースでは、解説の金村が
「余程うれしかったんでしょうねえ。
宮本のガッツポーズなんて今まで見たことがありませんよ。
それくらいにうれしかったんでしょうねえ!」とコメント。
チームリーダーであり、驕らず平常心でのプレーを専らにする野球道の達人ともあろう
『宮本慎也』をも迷わせてしまう『魔物』がここにもいたのだった。

青木の発言も宮本のガッツポーズもやはり、
普段感じることのない「違和感」を感じた僕は、
ヤクルトは必ず首位を脱落すると確信したのだった。
その日のプロ野球ニュースの最終トークでは、解説の谷沢が
「しかし、宮本のガッツポーズはいただけないなあ」
と言っていたのがとても印象的だった。

このことをどのタイミングでブログに書こうかと思い悩んでいたが、
昨夜の神宮のノーヒットノーランの恐怖からサヨナラ勝ちの歓喜への
約7分の地獄から天国へのドラマを目の当たりにして、
やはりこの『魔物』の話を書こうと決めたのだ。

青木は今、「背筋痛」でパンク寸前らしい、
宮本は肺炎は癒えたが足のふくらはぎ痛でギリギリの状態らしい。
二人のチームリーダーを翻弄した『魔物』は
週末からのクライマックスシリーズでは、どんな悪戯を施すのだろうか?

実るほど頭を垂るることが出来ず、勝って兜の緒を閉め忘れたヤクルトに
「神様の試練」は果たしていつまで続くのだろうか、これもまた興味深い点である。

最後の最後まで謙虚に平常心で気を抜かずに
落合ドラゴンズには頑張って貰いたいと願って止まない。

『やりまーしたあー』は日本一になってからで行きましょうね。

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