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2014年6月28日 (土)

ラッキーボーイとアンラッキーボーイ

◇6/27…甲子園
阪神 2 - 2 中日
(延長12回規定により引き分け)

色んな事があった試合になった。
結局は両軍譲らずの延長12回2ー2引き分けに終わった。敵地甲子園での戦いを思えば良しとすべきだろう。大野、メッセンジャーの投げ合いで、速いテンポで試合は進み両チーム共にチャンスというチャンスもあまりないままに1ー1で9回まで進んだ。
阪神の守護神オ・スンファンが同点で出て来て簡単にツーアウトを取った後ルナにまさかのセンターバックスクリーン一発を浴びてリードを許せば、その裏守護神岩瀬ではなく福谷が逃げ切りに登板して来た中日も代打関本に同点タイムリーを浴びて救援失敗となって12回までの戦いとなってしまうのだ。
そして最後の最後の12回裏、真のドラゴンズ守護神岩瀬が絶体絶命の1死満塁の大ピンチを招き、敵地甲子園のサヨナラ大歓声を背中に浴びながらも代打新井貴浩を投ゴロ、上本をファーストライナーで何とか踏ん張って引き分け逃げ切りを果たすのだった。
しかも上本の当たりは「やられた!」と誰もが思ったような火の出るようなライナーだった。
間一髪ファースト森野がジャンピングキャッチ神業のようなファインプレーでチームを岩瀬を救ったのだった。この日の森野はノーヒットだったが、初回のチャンスで打ったボテボテのセカンドゴロが先制打点となるラッキーボーイでもあったのだ。
巡り合わせは奇なるもので、森野のセカンドゴロを捕ったのは上本で、上本のライナーを捕ったのが森野なのであった。大ピンチに岩瀬が打たれた球がラッキーボーイ森野の所に飛んで行ったのがラッキーそのもので、阪神では上本がただひとりアンラッキーを背負っていたのである。
そういう観点で見て行くと、ドラゴンズにはラッキーボーイとアンラッキーボーイがはっきりと存在していた。
森野の他にラッキーボーイは、初の守護神登板の逃げ切りに失敗したが負けなかった福谷、最後の最後に登板して大ピンチに追い込まれたが点を許さなかった岩瀬、イージーなレフトフライをまさかの落球でノーアウト2塁のピンチを作ったが失点には至らなかった和田の3人がラッキーボーイと言えよう。
反対にアンラッキーボーイは、勝ち越しの回心の一発を放ったがヒーローになれなかったルナ、和田の落球後のピンチにファインプレーでライトファールフライを好捕したが、その際にぬかるんだグラウンドに足を取られて負傷退場した平田、このふたりが今日のアンラッキーボーイだろう。
しかし、よくよく考えてみると1番のラッキーボーイは谷繁監督かもしれない。
何故ならいつもと違う守護神起用を試みて逃げ切れなかったことだ。初の守護神に抜擢されそれに応えられなかった福谷にも、勝ち越し逃げ切りではなく引き分け逃げ切りに起用された岩瀬にも、何かしらの精神的なストレスを与えることになってしまったに違いない。負けなかった事実は、大きな救いとなった。ともすると、大きな禍根を遺して行きそうになる采配であったかもしれないと僕は考える。
負けなかったことを大きなラッキーとして、福谷にも岩瀬にもこの日の采配の意図をしっかり伝える配慮が望まれる所である。
監督のたったひとつの采配がチームを空中分解させてしまうことも往々にしてあるということを改めて予感させられた大きな試合であり大きな引き分けであった。
引き分けゲームセットの瞬間の谷繁捕手の苦笑いのようなホッとした笑顔と、引きつったままの表情に安堵の気持ちが静かに広がって行くような岩瀬投手の顔が、この試合を引き分けた意味の大事さを物語っていた。
だだひとり、ニコニコと満面の笑みで岩瀬のお尻を軽く叩いた森野の笑顔が印象的なゲームセットのワンシーンであった。
今夜は超ラッキーボーイ森野の所に上本のライナーを配してくれた野球の神様の粋な計らいに感謝してやまないのである。

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