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2016年4月 7日 (木)

小熊凌祐という投手

◇4/6(水) .... ナゴヤドーム
中日3-0 DeN

27人目の打者山下の打球がレフト工藤のグラブに収まった瞬間に小さなガッツポーズで初めて微笑む投手がマウンドにいた。
小熊凌祐(おぐまりょうすけ)26歳入団8年目ドラゴンズの投手である。
プロ入り初完投初完封通算5勝今季2勝目を、27打者被安打1与四死球1奪三振5投球数93で成し遂げたのだ。
山井、浜達が不調でローテーションを外れ、巡って来た4番手5番手の先発投手としての順番が廻って来たチャンスを、何と完封勝利という形で答えを出そうとしているのだ。

11、9、12、12、9、13、8、12、7。これは各イニングに要した球数である。いかにコントロールよく打たせて取る投球に徹して来たかを表している。
ラミレス戦術のファーストストライクを狙えという指示にDeNAの打者が全体的に早打ちであった事も球数が少ない要因の一つだが、打者のタイミングや読みをづらしたりコーナー一杯を衝く投球術があればこその凡打の山だったのだ。140キロそこそこのストレートに緩いカーブと速いスライダー、フォークにチェンジアップを低めに丁寧に投げる小熊に老獪な投球スタイルを感じてしまう程であった。
それほどの天晴れなピッチングだった。

マウンドでは頑強なポーカーフェースを貫いて淡々と投げ続ける風情には、職人の匂いがプンプンしてくる。
小熊曰く「喜怒哀楽が顔に表れないのは生まれつきなんだけど、打たれても悔しくないのか!と昔から監督やコーチに言われ続けて来たんです」と。
しかし、このポーカーフェースこそが相手打者にとっては実に不敵で厄介な物であることは言うまでもなく、投手の心が読めないまま打者がその術中に嵌ってしまいがちなのだ。
マウンドで感情を出すな!は吉見のモットーでもあるが、現GM落合が監督時代に望んだ大事な要素でもあった。
小熊は2008年の落合政権5年目のドラフト最下位で入団して来たのだが、滋賀県近江高校出身の小熊は同県八幡商業高校の則本昂大と同学年のライバルとして凌ぎを削っていたと聞く。当時滋賀県では小熊の方の評判がかなり高くドラフト指名されるが、則本昂大は高校生としてはドラフトにもかからなかった。
その則本は今やジャパンを代表する投手の一人として活躍して、わがドラゴンズ小熊の心中の焦りを想像するのは余りある所である。
今からでも十分間に合う。則本のようなダイナミックな力投型とは百八十度違う形の投手であるが生来のポーカーフェースを活かして相手打者を自分の投球術で圧倒して行くクレバーな投手としてジャパン代表を目指して貰いたいと心から願っている。

先制点がレフトスタンドに叩き込む技ありのバッティングを見せてくれた22歳の高橋周平のツーランホームランによる所であったのも、小熊の好投と併せて新生ドラゴンズの黎明を予感させてくれる1勝となった。

3連勝で貯金1、2試合連続完封勝利で、今夜今季初の同一カード3たてを新助っ人ジョーダンで狙いに行く。

おめでとう!小熊凌祐!

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