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2017年9月 6日 (水)

主演賞・寺内、助演賞・宇佐見、演出・松本に棲む野球の神様

◆ 9/ 5(火) ― 松本市野球場
 巨 人 11χ - 8 中 日
 (延長11回サヨナラ)

この時期にこんなに悔しく情けない敗戦をしても、なかなかコメントを発し難いのを感じて益々やり切れなくなるのだが、それにしても野球の神様は残酷な物である。
9回ツーアウト、ワンボールツーストライク、あと1球でゲームセットとなる所、しかも今季31セーブを挙げている守護神VS出場機会の少ない控え捕手宇佐見となれば、両チームの殆どの人間がゲームセットを確信していただろうに、SFFの投げ損ないが完全なボールとなって左バッター宇佐見の足元にワンバウンドする直前を曲芸師のようにバットを縦にゴルフスイングしたらそれがそのままライトスタンド最前列に飛び込んでしまうという奇蹟を超越したような出来事が20数年振りのプロ野球公式戦の松本の夜に起こってしまったのである。
そしてそれが何と同点ツーランホームランになり、8-8で延長戦に入って行くのだ。
延長に入ると同時に堰を切ったように雨が降り出し、その雨の勢いはドンドン増すばかりであった。
Aクラス入りを願うジャイアンツファンの歓喜の涙雨なのか、結局は勝ち切れずビジターでのジャイアンツ相手の田島の厄が落とせないままのドラゴンズファンの絶望の涙雨なのか分からないが、松本の夜のセプテンバーレインは劇的な結末へと雨足を休めることなく降り続くのだった。
10回はお互い0点で終わり、11回ドラゴンズは何と3人がたった3球でチェンジになってしまうのだ。その裏に起こる劇的なエンディングへと加速させているかのようにさえ思われた呆気ない攻撃だった。
ドラゴンズバッテリーは10回から福谷・木下に代わっていた。武山を木下に代えた意図は今一理解できなかったが10回からマスクを被っていた。福谷のストレートは、150キロを超えスピードはあったが全体に高かった。
雨でボールが滑ることもあり、変化球は投げてみなけりゃ分からないコントロールになっていたし、もともとワイルドピッチの多い投手なので木下にとって変化球のサインは出し難い状況だったと思う。
先頭亀井が一二塁間へヒット、長野が絶妙のバントヒットを決めて完全にジャイアンツの流れになっていた。
ここで先程のヒーロー宇佐見、同じバッターに2度同じ轍を踏む訳には行かない。速球で押して三振を奪った。
続くは守備固めで入っている寺内だ、ここを抑えれば橋本、投手と続く2人で1つのアウトを取ればよくなる。
ストレート2つで簡単に追い込んだ。だが3球目のフォークがすっぽ抜けて暴投となりランナーが進塁してしまう。そして、ストレートを投げ続ける福谷、しかし寺内は何とかファールで粘り続けるのだ。途中スライダーが1球ボールになり、2-2からの9球目、武山なら7回のピンチで三振に打ち取った低めのスライダーか落ちる球のサインを敢えて出しただろう。寺内はひたすらストレートだけに的を絞っていた。木下が内に構えた。内角速球で詰まらせようと思ったのだろう。力一杯投げる福谷、力んだ分だけボールが内に入ってしまった。
ドンピシャリのタイミングで振られた寺内のバットに跳ね返された打球は打った瞬間ホームランと分かった。
土砂降りの雨の松本球場、レフト場外にボールは消えて行った。サヨナラスリーランホームランだった。
今シーズン第1号、プロ入り5本目、寺内自身4年ぶりのホームランだったという。
これも、語ることができない奇蹟だった。
高橋監督によれば、寺内の打球でかつて見たことがない当たりだったそうだ。

野球の神様が、宇佐見の曲芸的同点弾と寺内の誰ひとり予見できなかった超特大サヨナラ弾の2つを松本のジャイアンツファンに演出したのだろうか?

昨夜のゲームはそう思うしかないのだろう。

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