2017年4月29日 (土)

大野の落胆が招いた敗戦

◆ 4/28(金) ― 甲子園球場
 阪 神 6 - 0 中 日

久々の完敗だった。
阪神との戦いでこんなに一方的なゲームも珍しい。
大体がもつれたり、少数点差で最後まで競い合うのが常なのだが、昨夜の戦いは拮抗する雰囲気がなかった。
大野とメッセンジャーの息の詰まる投げ合いが予想されたが、大野の方が先に相手のペースに巻き込まれて行った。2番の上本に大事な局面で度々逆方向に巧打されたのが応えたように見えた。そのショックを引きずったまま、4回には5番キャンベル、7回には3番糸井の2人の新戦力にタイムリーを浴びるのだが、試合中に切り替えが出来なかった昨夜の大野を如実に表していた。
序盤4回までは苦手のメッセンジャーに対して5安打を放ち塁上を賑わせていたが、ホームにランナーを返すまでには至らなかった。4回に大野が先に先制されると次第に攻撃陣も元気をなくして行くのが見ていても明らかだった。大野のショックがそのまま攻撃陣及びベンチにも影響しているような試合になってしまった。
エースと呼ばれている大野の落胆がゲームを作用することを大野自身がもっと自覚して貰いたいと改めて思った夜だった。
投手の立場、大野の立場に立てば、打たれた上本に投げた内角低めへのボールには相当の自信があったのだと思う。それを2度に亘り同じように同じ方向に跳ね返されたことは取り返しがつかない程のかなりの打撃だったのだろう。
しかし、言い換えれば、これが大野が勝てない原因であり、大野に援護射撃が少ない原因であり、大野がなかなか真のエースになれない原因といえるのではないだろうか。
冒頭に久々の完敗と記したが、昨夜の試合は内容云々ではなく大野の落胆と共にチームが戦意を喪失してしまった敗戦だったのだ。

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2017年4月28日 (金)

待望の強固な先発投手の出現が…

◆ 4/27(木) ― ナゴヤドーム
 中 日 2 - 0 ヤクルト

久しぶりに安心して見られる先発投手が現れたなあとつくづく実感できた夜になった。
  スミ1ならぬスミ2で、初回に取った2点を守り切った理想的なドラゴンズの伝統的な勝ち方でカード勝ち越しを決めた。その勝利の原動力が勿論今季3度目の先発の又吉である。7回112球被安打5無四球無失点でマウンドをリリーバーに引き継いだ。21個のアウトのうち内野ゴロで15個のアウトを取った。勝負球を低めに集めて実に上手いピッチングを見せてくれた。評論家の間では決め球がイマイチだという批評もあるが、ファールで散々粘られても根負けをしない根性がこの又吉には備わっていて最後は涼しい顔で打ち取っていたから頼もしい。
試合が最初からマウンドを降りるまで終始又吉ペースで進んでいて、リードがたったの2点だということさえ忘れさせてくれていたのが不思議である。その位に安心感漲るマウンドさばきであったといえよう。
本人はすこぶる謙虚で、もっと長い回を投げられるように吉見や大野に近づきたいと語っていたのが彼の人柄で彼の高い努力目標が伺える。
実に頼もしい投手になってくれた。
ファン待望のしっかりした先発投手の出現が実現したと言っても過言ではないと確信している。
4年前に四国アイランドリーグ出身投手として綺羅星の如く登場した又吉は3年連続60試合以上の登板を経て今季4試合目の登板から先発に転向した。
セットアッパーという難しいポジションで昨年はリリーフ失敗の場面も多く、又吉にとっての課題も多く見え隠れし始めて来て、今年の又吉のポジションにはとても興味を持っていたのだが、120パーセントで投げようとするセットアッパーよりも、若干脱力して8分程度の力を基準に投球しながらここぞの所で120パーセント出して行く投法がスタミナが十分な又吉には合っていたのではないだろうかと考える。
この強固な先発投手の出現には3年の日々が必要であったのだろうと思う。
吉見と大野にまだ勝ち星がない中、バルデスとツープラトンのローテーションをしっかりと守って行ってくれれば、吉見や大野にも次第にいい流れが伴って来るに違いないと確信している。
5月攻勢がとても楽しみになって来た。

昨夜の又吉のピッチングフォームをじっくりと見たが、デビュー当時のように、ゆったりとした投球動作から踏み出された左足に巻き付くように力強く振られた右腕とその際の右足のケリがとてもリズミカルだったのが確認出来た。先発投手の気持ちのゆとりが、いい時の理に叶ったフォームを思い出した又吉の姿を見て本当に安心した。
  脅威の防御率0.88で月間MVPを是非取って貰いたい。

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2017年4月27日 (木)

ルーズベルトゲームにした元凶は?

◆ 4/26(水) ― ナゴヤドーム
 中 日 7 - 8 ヤクルト
  (延長11回)

前日同様スムーズなゲーム運びで序盤はスタートした。
吉見もブキャナンもテンポよく気持ちよく投げて行きそうに見えた。3回まではほぼ完璧だった吉見に比べ、ブキャナンは2回先頭の平田への四球でリズムを崩したのか、堂上、ゲレーロに連打されて先に2点を失った。
この日も何とゲレーロが先制2点タイムリーを放った。
吉見も4回、打順が一巡して先頭の荒木に9球粘られて内角シュートをレフト線にツーベースを打たれて、リズムを乱し、バレンティン、中村にタイムリーを浴びて2点を失ってしまう。しかし、その裏ビシエドに、「らしい一発」がレフトスタンド中段に飛び込み再び勝ち越した。5回にも大島に2点タイムリーが飛び出し5ー2の3点リードとなった。普段ならここで吉見は立ち直ってスイスイと7回8回まで行くのだが、この日の吉見は主審山路との相性がイマイチだったのかコントロールに苦しんでいるように見えた。6回一死からバレンティン、雄平に連打を浴びて屈辱のイニング途中での交代を告げられ、佐藤にスイッチしたのだ。結局この回は中村のタイムリーでの1失点に終わり2点リードで後半の攻防へと進んで行った。ドラゴンズが誇る好調なリリーフ陣がこの点差をきっと守り切ってくれるものと皆んなが思っていただろう。7回には主砲平田にもタイムリーが出て再び3点差とセフティリードの圏内に入って行った。
佐藤を三ッ間が継いで、8回祖父江、9回田島で吉見の今季初勝利が見えて来ていた。打線が吉見に恩返しをする勝ちゲームになりそうに思えた。
しかし、しかし、である。何と祖父江が8回、当たり損ねのバレンティンの嫌な内野安打から雄平にストレートの四球を与え、ピンチを迎えてしまう。鵜久森、中村を打ち取って、ここまで3タコの8番大引を迎えて無失点で切り抜けられそうな予感も走ったが…。
その初球、外角にストレートでストライクを取りに行ったボールを狙いすましたように反対方向に打ち返されるのだ。これが何とライトスタンド最前列に飛び込む大引の今季1号の同点スリーランとなってしまうのだった。
ゲームが振り出しに戻ったと共に、流れが急にヤクルトの方に傾きかける空気になってしまうのだ。
9回にも延長11回にも、あと1本出ればという逆転サヨナラのチャンスを作り粘ったが、最後の1本が出ないまま1点差の7ー8で逆転負けを喫してしまうのだ。
田島が9回10回と初めて回跨ぎで2イニング無失点の投球をするも、11回に出て来た岩瀬が雄平に2点タイムリーを浴びてしまうのだ。岩瀬も吉見同様、主審山路に際どいボールをことごとくボール判定されていた。
松井雅はフル出場したのだから、この山路主審の判定の癖を分かっていなければならなかっただろうに、ストライクを取らない所ばかりへ投げさせていたようにも思えて残念でならない。
そして本題である。この7ー8という所謂ルーズベルトゲームにしてしまった元凶は、この松井雅捕手なのだ。
昨日も記したが、ピンチでの初球の入り方に問題がありすぎるのである。一昨日、三ッ間が山田に打たれた2点タイムリーも初球外のストレート、昨日は4回中村のタイムリー、8回大引のスリーラン、11回雄平の2点タイムリーがいずれも初球外にストライクを取りに行ったボールだった。11回の岩瀬の場合はスライダーだったが、ストライクを取りに行ったボールを狙われたのだ。
一昨日は2失点中2点、昨日は8失点中6点を全て初球のストライクを打たれたものである。
明らかにヤクルト打線は松井雅のリードを読んでいた。
ピンチの初球は必ずストライクから入ってくると…。

改めて思う。残念ながら捕手松井雅の感性の鈍さは相変わらずである。1試合中に同様に初球を痛打されるのは投手の責任ではなく明らかに捕手の責任である。
吉見、祖父江、岩瀬、コントロールがいい投手達だ。
ボールを一つ分二つ分くらい外して投げる芸当は持ち得ている。だからこそ、ボールから入って貰いたかった。

ルーズベルトゲームの敗戦の元凶はまさしく、松井雅人捕手だったといえる。

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2017年4月26日 (水)

年に一度の豊橋の夜は何かが起こる

◆ 4/25(火) ― 豊橋市民球場
 中 日 4 - 2 ヤクルト

豊橋の夜は何かが起こる。
そしてこの夜もその何かが起こった。

あの不振を極めていたゲレーロに第1打席でいきなりスリーランホームランが飛び出した。しかもそのチャンスを作るきっかけとなったのが、これまた第1打席で絶不調のビシエドのセンター前ヒットだった。豊橋を地元とする豊橋の星藤井の四球を挟んで飛び出したゲレーロの一発に、豊橋に集まったファンも2人の不調助っ人に頭を痛め続けているドラゴンズ首脳陣も、ホッとすると共にいきなり歓喜の渦に浸ったのだ。
先発のジョーダンもストライクが先行したピッチングでヤクルト打線を寄せ付けない好投を繰り広げていた。
ゲームもトントン拍子に進み、唯一訪れる8回のピンチがなかったら試合時間2時間を切りそうな勢いだった。
しかし、流石にヤクルトも沈黙し続ける訳にはいかなかった。 
遂に8回ツーアウトから坂口、荒木の連打で一、三塁のチャンスを作り、バッター山田の場面を作った。
完投完封も夢ではなかったこの日のジョーダンだったが100球を超えた辺りから少しずつボールが甘くなって来ていた。
ここで森監督が動いた。ピッチャー三ッ間を山田にぶつけた。ここは僕も予想通りのリレーだった。
この日のマスクは今季2試合目の松井雅が被っていた。
前回の大野の時は相変わらずの無駄球を沢山投げさせて成長していない松井雅に怒りを覚えていたが、ジョーダンに対しては早い勝負を選択していて驚いた。
そしてこのピンチに山田をどのように料理するのか楽しみに見ていた。
三ッ間に要求した初球は、何と外のストレートだった。
シュート回転気味の三ッ間のストレートが外角にストライクの軌道で投じられた。思わず目をつぶった。
山田はこの球を逃してはくれなかった。
狙いすました初球ストレートがライトフェンス直撃の打球となって飛んで行ってしまったのだ。
2点タイムリーとなり2点差、次のバレンティンの一発でたちまち同点になってしまう大ピンチを招いてしまう三ッ間、松井雅のバッテリー。
でもここの配球は間違わなかった。内のストレートはボール球でファールを打たせてカウントを取り、最後は低めの外角スライダーで打ち取る組み立てでバレンティンを見事三振に仕留めた。
惜しまれるのは山田への初球の入り方だった。
簡単にストライクを取りに行く外のストレートは完全に松井雅のリードミスであった。
この日三年ぶりにプロ入り2本目のホームランを打った松井雅だったが、ゲレーロがスリーランした後のセカンドを欲張った走塁と山田への初球の入り方は要反省だ。

しかし、何かが起こる豊橋の夜は、今年もゲレーロの一発、松井雅の一発、ジョーダンの好投と、ドラゴンズにとっては嬉しい嬉しい誤算の連続であった。

開幕21試合にして、やっと最下位を脱出した。

次の試合、所謂今日の吉見の試合が最も大事な一戦となって来た。

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2017年4月24日 (月)

バルデス様様様様様

◆ 4/23(日) ― 横浜スタジアム
 DeNA 0 - 1 中 日

昨日の杉山は、バルデスに対して実にいいテンポでサインを送りバルデスの快適なリズムを後押しできていた。
投球のリズムが最後まで乱れず、バルデス仕様の野球が繰り広げられ必然的にバックの守りにも好プレーが生まれた。特にサードスタメン起用2度目の亀沢は再三再四のファインプレーでバルデスを助けていた。元々はセカンドの亀沢もユーティリティプレーヤーを目指してキャンプから凡ゆるポジションに挑んでいたようだ。昨日の素晴らしいフットワークは練習の賜物に違いない。
8イニング122球を被安打4死球1無失点で好投のバルデスにやっと勝星が与えられた。
いわゆるスミ1という初回1得点を守り切った完封試合は最後の最後まで緊張感が継続して喉がカラカラになる。
9回リリーフした田島の緊張感も半端なかったと思うが梶谷、筒香、ロペスの強打のクリーンアップトリオをしっかり打ち取ってバルデスに初勝利をプレゼントした。
一昨日の若松との間に於いてはテンポの悪さを指摘したが、バルデスとは最高のテンポ感とリードで完封試合を演出した杉山、彼には次こそ若松に対してもいいテンポとリードを思い出して欲しい。
打線は相変わらず、両外人が心配である。
ビシエドは今絶不調である。打ちたい打ちたいで来るボールとのタイミングが全く合っていないのが分かる。
ビシエド、ゲレーロがこのままでは絶望的な気持ちになってしまうが、何とか何とかこのトンネルを抜け出して貰うのを祈るしかない。

バルデスにやっと勝星が付き、次のヤクルト戦で吉見、大野に初勝利が付けば、5月攻勢の準備が万端となる。
大いに期待したい所である。

一昨日の若松についての新聞報道に一言言いたい事があるから記しておこう。某スポーツ紙に、友利コーチが若松に対して、ストレートを投げろと言っているのに反抗して変化球ばかり投げて打たれている、という記事が書かれてあった。しかし、どう見てもこの記述はおかしいと思う。若松は逆にストレートばかりを勝負球に使い打たれたのだ。少なくとも、戸柱のツーランも桑原のスリーランも筒香の2点タイムリーツーベースも全てストレートを狙い打たれたものだった。7失点全てがストレートを打たれたものなのに、さきの友利コーチの発言は明らかに変である。もし友利コーチの言葉が事実なら、敢えてわざと皮肉って言ったのではないだろうか。大したストレートでもないのにストレートで勝負してんじゃないよって…。因みにトウチュウでは微妙な言い回しで書かれていた。「いいときは直球主体。何度言っても同じことをやる。反抗期なんだな」と。
もっと変化球をまぜろ!と言っているようにしか聞こえないが…。某スポーツ紙の記述は明らかにおかしいと思ったので敢えて苦情を記させて貰った。

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2017年4月23日 (日)

若松が崩れて行った理由

◆ 4/22(土) ― 横浜スタジアム
 DeNA 11 - 4 中 日

昨日のブログで、ドラゴンズの上昇の為には先発の5本目の確立が必要だという事を記し、その5本目に若松を上げていた。
そんな期待を込めながら昨日のDeNA戦を観た。
この日の若松は比較的ボールが走っていたので、得意のチェンジアップと大きなスローカーブを混ぜながら緩急を駆使しての好投を期待した。
前回は木下とコンビを組んでいたが、昨日は杉山に代わっていた。ここに一抹の不安はあった。何故なら、杉山のリードが一昨年のいい時のような速いテンポで若松にシグナルを出す事が出来なくなって来ているのを感じていたからだ。杉山に迷いが生じている証拠である。
この若松の信条は、何よりもテンポの速さだと思っている。ストレートとチェンジアップとスローカーブが同じ腕の振りで投げられる若松が、テンポよくバッターに向かって行く事で狙いボールを絞らせない利点になり常に自分のペースで投げる事が出来るからである。
昨日の杉山にはそんなテンポのよさを思い出そうとしていたのは伺えたが、若松のテンポが悪かった。そんなテンポの悪さが自信のなさに繋がっているように見えた。
いつもよりも走っていたストレートに頼ったリードのように見えたが若松がストレートを投げたがっていたようにも感じた。しかし、残念ながらどのストレートも高かった。そして明らかにDeNA打線がそのストレートを狙っているのが分かった。そしてそのコンビネーションが修正できないまま進んで行った。
3イニング60球被安打8失点7、しかもホームラン2本ツーベース3本の惨憺たる内容でKOされてしまった。
立ち上がり3イニング大量7失点でゲームはほぼ決まってしまったようだった。
若松に対する期待が大きかっただけに、チームもファンもショックはデカイ。
このゲームで若松が崩れて行ったきっかけとなった場面があった。
2回二死二塁でバッター戸柱の時だ。
1ー2と追い込み自信を持って内角へストレートを投げ込んで行った。明らかに三振を取りに行ったボールが素晴らしいコースに決まったかに見えた。
手が出ない戸柱、見逃し三振チェンジと若松も杉山も守っている野手もテレビを観ているファンも思った筈だ。
しかし主審秋村の右手は上がらなかった。
その瞬間、空気が変わったのが分かった。
そして、次の5球目は何の変哲もないストレートが真ん中よりに入って行ってしまい、狙いすましたように戸柱の打球はライトスタンド目掛けて飛んで行ってしまうのだった。逆転ツーランホームランである。
あの勝負に行った戸柱への4球目がボールになった時、杉山がひと呼吸入れられなかったのは何故だろう?
そして次に選択したボールが何故同じコースで同じストレートだったのか?
たった1球の判定が不思議で空白な時間を生んでしまったとしか考えられないのだ。
若松は勿論杉山にもメンタルの弱さを見つけてしまった瞬間になった。

新聞によると、若松の試合途中名古屋への強制送還が報じられていた。
心身共に逞しくなった若松が再び見たいと思っている。

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2017年4月22日 (土)

ありがとう!平田!

◆ 4/21(金) ― 横浜スタジアム
 DeNA 2 - 2 中 日
  (延長12回規定により引き分け)

相変わらず重い重いゲームを見せてくれるなあとつくづく思ったが、完全にビジターチームの負けパターンの試合展開を救ってくれたのが4番に座って3試合目の平田だった。
9回二死ツーストライクナッシングに追い込まれた絶体絶命の状況から、相手クローザーパットンの150キロストレートをライトスタンドに突き刺したのが、平田の2試合連続のホームランだった。
前夜の同点弾も狙って打ったようだが、この日の一発も右狙いの会心の一発に見えた。
好投又吉の負けも消したし、凡フライを落球してタイムリーエラーをした京田も救った。そして何よりも7回無死一、三塁の絶好のチャンスに連続三振でチームとファンを落胆させてくれた、ビシエド、藤井、ゲレーロの3人も救ったのだ。
昨夜は両チームの投手陣の踏ん張りでお互いに譲らない最後の最後まで緊張感の漲る4時間11分の延長引き分け試合になった。
森監督が言う「みんな野球が好きだから!」の言葉通り今季6度目の延長戦で12回戦っての引き分けも3度目を記録した。
負けない強さもさることながら、勝てない弱さも露呈するチーム状況を如実に表している記録でもある。
7回の絶好のチャンスに情けない3人連続三振を見て多くのファンは敗戦を覚悟したに違いないが、あの体たらくには何とも言いようのない絶望感が広がった。
2人の助っ人の活躍にはもう少し時間がかかりそうな気がするが、まさかこのままシーズンが終わってしまうのではなかろうかという不安がよぎるのも正直な所だ。
森監督や土井コーチの慧眼を信じたいが…。

一方、2試合目の先発だった又吉の堂々とした投球には頼もしさを感じる。杉山との相性も抜群で、比較的球種が少ない又吉をベース板の隅から隅までを使った細かいリードをする杉山を信頼して伸び伸びと投げる又吉の姿にシーズンを通しての活躍が大いに期待できそうだ。
吉見、大野、バルデスと並ぶ4本柱としてチームを引っ張って行ってくれそうである。去年までほぼ毎日準備しながら60試合以上投げ続けて来た又吉にとって中7日空けての登板は合っているのかもしれない。
これで先発が4人揃って来たが、もう1人必要だ。
今日の若松には、何としても頑張って貰いたい。

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2017年4月21日 (金)

7つの『初』づくしの勝利

◆ 4/20(木) ― ナゴヤドーム
 中 日 5 - 2 阪 神

初づくしの勝利になった!
決して本調子ではなかった大野も苦心の投球で、6イニングを被安打6失点1で123球を投げ終えリリーバー陣に後を任せて降板した。
タイガース先発の青柳はドラゴンズ打線を6回まで翻弄していた。青柳の緩急を付けたピッチングに手も足も出なかったが、7回先頭の4番平田が青柳の内角ストレートを狙い打ちしてレフトスタンドに芸術的なホームランを放り込んで1点のビハインドを振り出しに戻した。
このチームリーダーの一発をきっかけにドラゴンズの逆襲に火がついた。
  ヒットで出た藤井が亀沢との間のヒットエンドランに失敗して二塁で封殺され、一旦は逆襲の火が消えそうになるのだが、亀沢がしぶとくレフト前に落とし盗塁を決め、松井雅も四球を選んだ。代わった桑原から代打井領がセカンド内野安打をヘッドスライディングで決めて満塁。ここで前日サヨナラの殊勲者京田が登場するのだ。
この日は23歳の誕生日でここまでの3打席は前日同様いい所は何もなかった。しかし、この京田には何か運命的な巡り合わせが付きまとっているような気がするのだ。
「ひょっとしたら?」と思っていた矢先に打球が一、二塁間に転がって行った。追う上本、その差し出した上本のグラブをかすめながらライト前に抜けて行ったのだ。
「ラッキー」2点タイムリーだ!
今日も京田が勝ち越し打を打った!
ドラゴンズファンのバンザイコールがドームに響いた。
8回三ッ間が登板、ランナーを残して岩瀬にリレーするも高山にタイムリーを浴びて1点差。二死二、三塁の一打逆転のピンチ、代打新井の所で森監督は今季初登板の福谷を送った。
2球目、新井が弾き返す打球はセカンド荒木の真正面へライナーが…。紙一重の結果ではあったが福谷はナイスリリーフを果たした。今日もドラゴンズに流れが来ているのを感じた瞬間だった。
その裏、一塁に平田を置いてビシエドが代わったマテオの初球をライトスタンドにツーランホームランを叩き込んだ。今季第1号である。
この2点がダメ押しになり、田島が抑えて逃げ切った。
これが今季初のカード勝ち越しで初の連勝になった。
更におまけの初は、プロ入り142試合目のリリーフ登板で初勝利を祖父江が掴んだのだった。

初の連勝、初のカード勝ち越し、井領の今季初安打、福谷の初登板初ホールド、ビシエドの今季74打席目の初ホームラン、祖父江のプロ入り登板142試合にしての初勝利、その7つの『初』が並んだ初づくしの昨夜の勝利はドラゴンズ巻き返しのきっかけとなりそうな意味深い1勝になるに違いないと誰もが思ったのではないだろうか。

ビールの美味しい4月の夜になった。

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2017年4月20日 (木)

勝利が皆んなに笑顔を運んでくれた夜

◆ 4/19(水) ― ナゴヤドーム
 中 日 4× - 3 阪 神
  (9回サヨナラ)

息苦しい試合が始まって約3時間33分後、俊足京田が一塁ベースにヘッドスライディング、線審土山の両手が広がった。
サヨナラ勝ちだ!
皆んなの力が繋ぎ合って勝ち取った勝利である。
ベンチが映った。
森新監督が誰よりも一番大きく手を叩いて喜んでいるのが見えた。
ベンチ全員が京田のもとに駆け寄って行く。
全員が笑顔だ!
勝つということは、これなんだ。
これがチームワークなんだ。

外野の声が喧しい中、森新監督は遂に英断を下した。
不調で焦りまくるゲレーロをメンバーから外した。
4番を打ち続けて来たビシエドを7番に落とした。
ルーキー京田を初めて1番に抜擢した。
打順も大きく替えて臨んだ背水の試合だった。

最終回、ゲレーロの代わりにスタメンで出た、堂上が先頭バッターとして三塁線を破るツーベースで出塁。
7番に下げていたビシエドとの勝負を避けて阪神バッテリーは敬遠を選択。無死一塁二塁である。
木下が苦しい場面で送りバントを成功させる。
途中出場の好調亀沢と1番に抜擢されるもここまでいい所がなかった京田の2人の左バッターに左腕高橋を起用する阪神。右バッターはゲレーロと阿部と杉山が残っていたが、代打起用は100%ないと読んだ阪神の采配だ。
亀沢は粘るも内野フライを上げてしまった。
ツーアウトバッター京田。
多くのファンや関係者はまたまた延長戦を予想した。
が、僕は京田がゴロを転がせば何かが起こる予感を抱いていた。
「叩きつけろ!叩きつけろ!」と念仏のように呟いていた。京田のバットが高橋のストレートを逆方向に弾き返した。当たりが良すぎる気もした。祈った。
何と名手鳥谷が京田の俊足に慌てたのか、ボールを弾いたのだ。間一髪セーフ!京田の足が優ったのだ。
1番に抜擢されて何も出来なかった京田が最後の最後に足とガッツ溢れるヘッドスライディングで勝利を導いたのだ。
森新監督の英断が、それぞれの役割を担ったコマの働きで実った瞬間だった。
暫くの間見放されていたツキも味方してくれた。
野球の神様もやっと微笑んでくれたのだ。

選手もスタッフも全員笑顔だった。
ドームのファンもテレビラジオの前のファンも全員が笑顔になった9時33分である。

この歓喜の瞬間を絶対に忘れないように明日からも一歩一歩失ってきた物を取り返して行こうと皆んなが思った昨夜の1勝はただの1勝ではないはずだ。

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2017年4月19日 (水)

143分の15ゲームではあるが…

◆ 4/18(火) ― ナゴヤドーム
 中 日 1 - 3 阪 神

ナゴヤドーム内に大きな溜息がコダマしてテレビのこちら側に響いて来続けるゲームになった。
143分の15ゲームではあるが、前途に希望がなかなか見えてこない程の構造的で致命的な重症が横たわっているような気がしてならない。
焦り、苛立ち、力み、過剰な責任感などなど…、色々な要素が選手個々に在るのだと思うが、チームとして纏まった対策が望まれる段階が来ているような気がする。
先の巨人戦でも感じた事だが、昨夜の阪神戦でも同様に感じた事である。
坂本、阿部の3番4番は、常に軽打を心掛けて好調な相手投手の攻略に逆方向やセンター返しの意図を持ってボールにバットを合わせてスゥィングしていたし、昨夜の糸井、原口の3番4番も、強く振ることよりも来たボールを素直に弾き返す意図でスゥィングしていたように見えた。それが確実に得点に繋がっていたように思えた。
一方我がドラゴンズの3番4番の助っ人2人は、力み返ってしまい、却ってスゥィングの力がボールに伝わらずポップフライを打ち続けていた。2人が揃ってボールの下を叩いたり引っ掛けたりの8打席だった。
大島、荒木の1.2番が4本のヒットを打ち塁に出るが、3番4番がいつまでもこれでは点が入る気がしない。更にこの助っ人2人がこれだから、その後の平田までが何とかしなきゃの気負いから同様で強引なバッティングになり、ドーム中の溜息をより大きくさせてしまうのだ。
6回のランナーを置いて、3番4番がポップフライに終わった後、ボールスリーから強引に高めのボール球を打って内野フライに終わったのが象徴的な打席だった。

昨夜もバルデスは今季4度目の先発をテンポのいい投球で7回被安打6失点1で見事だった。
巨人戦の吉見といい、昨日のバルデスといい、バッター陣が何とかしなければ、143分の15ゲームと言ってられなくなってしまうのだ。
チャンスに打てないバッター達にも必死に声援を送り続けているドームに駆け付けたファンの落胆の表情を見る度に胸が苦しくなって来る。子供もいれば若い女子の顔も沢山見える。
「何とかせい!何とかせい!」としか言えないが、早い時期のチームの方針変更が必要かもしれないと強く感じた1敗となった。
4月もまだ中旬だが、シーズン中盤のように追い込まれた気持ちは何だろう?
主軸特に助っ人の不振に救いが見つけられないからなのかもしれない。
彼らが好きな暑い季節が段々近づいて来ている事だけに期待するしかないのだろうか。

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